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執筆者の写真泰弘 丸山

施術後の「好転反応」は何?なぜ起きる?



特に施術の世界では「好転反応」という言葉を使うことが多いですね。


私自身は好転反応という言葉はあまり使うことはありませんが、

気になる方も多いかもしれませんので、私なりの解説をしていきます。

ちょっとボリュームがありますのでよかったらお時間がある時にでもご覧ください。



好転反応」は人により様々かと思います。

意味もその通りに明確な定義はありません。


多分ですが、好転反応と表現するのは、施術者側で、

お客様は、副作用とか副反応や悪化などと捉えるケースも多いかもしれませんね。



では、医療行為や医薬品などの効果と副作用の違いなども含めて見ていきたいと思います。


ただ、明確に定義ができるものではなく、

概念の世界なのでイメージとしてご理解いただければと思います。



好転反応: 大まかには、治療や施術の過程で一時的に起きる身体反応

とされていますが、

どのようなことが背景にあるかと言いますと

これも前回までの症状の戻りと同じように特に二つの要素が考えられます。


①潜在意識の抵抗
②自律神経のバランスの転換から回復へ向かい始めた

①は前回の「症状の戻り」でも出てきたものですので、

そちらも合わせて見ていただけるとさらにわかりやすいかもしれません。


では①の潜在意識の抵抗と好転反応について見ていきたいと思います。

潜在意識の抵抗と私は書いていますが、無意識の抵抗と表現する方や、潜在意識(または無意識)は顕在意識に逆行するなどと表現するケースもあります。


簡単にいうと、

潜在意識は変化が嫌い!なんです。


引き寄せと言われているものが難しいのも症状の戻りも同じ理由です。


特に急な刺激や変化には強く抵抗します。

ホメオスタシスの安定パワーの源泉でもあります。


特に緊張感が強い状況ではさらに抵抗が働きます。


この抵抗としてよくあるのが

その行為をやめさせるための現象を生み出すのです。


例えが適正とは言えませんが、

「風邪をひいたから仕事を休む」という現象は

→潜在意識側からは「休むために風邪にした」


要は、自分では治りたいと思っているのに(多分本気で)

潜在意識では治りたくないんです。


だから、その人が治療などを止めるために都合の良い理由を作り出してしまいます。


ちょっと変な考え方に見えるかもしれませんが、

20年以上医療現場にいて、

ずっと来ている患者さんを見ているとそのままです。

難病でなければちょっとしたことで治る病気ばかりですが、

実は患者さんはその方法を聞いても実践することはほとんどないんです。

悪く言えば、これが医療が儲かる仕組みの一つです。

商売的に言えば常連様になるのです。

だから医療側は、ご本人に伝えて変化しない(変化させようとしない)場合は漫然と同じことを継続することになります。


話がだいぶ逸れたので戻します。

潜在意識は、急な変化やストレス下では命を守るために現状を維持するミッションを持っていますので、どんな手を使っても元の状況を作り出してしまいます。


なので、現在は、刺激や痛みが少ないアプローチが増えてきているのです。

これは潜在意識の変化を感じさせない状況で少しずつ自然治癒力を発動させていくので、

治療を受ける患者様としてはもどかしい部分ですね。



この潜在意識の抵抗を発動させない流れで治療や施術を進めていくのですが、

もう一つ困ったことがあります。


それが②の自律神経のバランスの転換から回復へ向かい始めた状況によるものです。


これも正確にお伝えするのは難しいのでイメージとなります。



これは、私たちは「どのように病気になっていくのか」「どのように回復していくのか」ということを理解するのに繋がりますので、大まかでもご理解いただけると病気への視点が変わるかもしれません。


下の図をご覧ください。

イメージしやすいように1日の流れを参考に考えていただくため

左の時計の図は24時間の流れを表している思ってください。


ピンクの時間: 昼間で起きて活動し、コミュニケーション等で自分に何らかの圧がかかるため気を張ります。

グリーンの時間: 夜間で自宅で安らぎ、自分や家族の関係でリラックスし、昼間張っていた気を抜きます。

時間の流れでわかりやすいように右側の図に変換して具体的に説明いたします。

ピンクのストレス期(1日ならば昼間)は、活動的に頑張ります。気も張ってコミュニケーションしていきます。カラダ的には交感神経優位にして筋肉や思考を活発にして動きを生み出します。このおかげで私たちは様々な活動ができます。

一方でグリーンの回復期(1日ならば夜間)は、活動を止め、カラダ的には副交感神経優位ストレス期に溜目こんでしまったものを処理し本来の状態に回復させて次の活動に繋げます。

この回復に向かうプロセスの中で、必要に応じて炎症や発熱など私たちにとっては都合の悪い症状というカタチになって現れます。

この症状は、1日ごとならば疲労回復というレベルで寝たらスッキリ!ですみますが、

数日、数ヶ月、数年と積み重ねてきてしまったものはより大きく複雑で厄介な症状となって現れてきます。癌などは10年以上のストレス期にさらされ蓄積されているとも言われます。


こう見ると、症状や病気は悪いものでも押さえ込むものでも戦うものでもないのは何となくご理解いただけるのではないでしょうか。


ここまではプロセスのお話です。



ここからが施術や治療の話です。


ではまず❶治療や薬は主に何をしているのか?

オレンジの矢印がそうで、症状を抑え込んだり、無かったことにしようとするものです。

とはいえ、回復期の副交感神経による自然治癒力は使えなくなり、そのままストレス期へ移行していくことになります。

もし見かけの症状削除のみで、回復していない状況ならばそのまま蓄積されたものは次のストレス期に持ち越しされます。



では、❷施術は何をしているのか

施術の場合大きく二つ別れます。

治療家を名乗っている方は上の治療のプロセスを使っています。

一方で、最近ではリラクゼーションやカウンセラー含め症状を直接みるのではなく原因に目を向けるアプローチとして施術を行う方が増えています(マルヤマ・カイロスペースもこちら側)。

この場合は、黄色い矢印を働きかけています。

長く続くストレス期から解放し回復期へと誘導し、自然治癒力を発動させ回復に向かわせます。

ただ、図のように溜め込んだものが大きいと例えば炎症や発熱を始め症状を発症させていきます。

こうなると、お客様はびっくりですよね。

悪化してしまった!他の症状が出てきてしまった!と

自分の体が施術でおかしくなってしまったと感じるのは仕方ありません。

こうならない為に、これからはメンテナンスや予防医学が重要になっていくのは逆にご理解いただけるのではないでしょうか。


まとめていくと

❶の治療では、カラダの反発としてある力に対しての反作用としての物理的な副作用的が好転反応?と言っていいのかわかりませんが現れます。

❷の施術では、自律神経のバランスが反転したことによりカラダ側が回復のプロセスに入り、溜まったものを処理する為、必要に応じて何らかの反応(発熱・排出・炎症・痛み・古い組織の解体・発散・・・)が発生していると考えられます。

一般にはこれを指して好転反応と言っているのだと私は思っています。

こちら側でしたら、施術者と相談してさらに進めていけば回復にしっかり迎えるでしょう。



とはいえ、皆様が受けたものが治療に当たるのか、施術に当たるのかは判断は難しいですよね。

一つの判断材料としては、

終了後深いリラックスが得られるのは施術側、

活動的または症状が消えた感覚に向かいやすいのは治療側でしょう。



実際どちらが良く、どちらが悪いのでもありません。

求める者と、与える者とのマッチングや認識がズレていることから勘違いなどが発生してしまいます。

結果的に、薬や医療を、悪や毒と感じてしまう人が多いのもこのプロセスを認識されていないからでしょう。

実際はどちらが良い悪いはなく、

今、どちらが必要か?どちらが合っているのか?です。

例えば、集中して何かを成し遂げなければならない時にリラックスは選択しづらいです。


さらに両方併用も実際に医療現場でも行われています。



好転反応を気にせず施術を受けるには、

定期的なケアをする事、日常の生活のリズムを整えることでスッキリとリラックスする方向で、本来の自分に向かうことになるでしょう。



抽象的な説明でしたが、参考になれば幸いです。

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